このさんが生まれたとき
ママはあなたの身体の一部の異変に気づいていた
右胸と肩の間 ちょうどわきのあたりが凹んでいて
胸の位置も左右が 若干違う
その後にわかった事だけど 肩甲骨も左右大きさが違う
ママは すぐ もとに戻る なんて根拠もない自信をもっていた
いや そう信じたかった
あなたがお腹に宿って まもなく
出血をして 自宅安静になった時
こんなことを思ったんだ
この子は もしかしたら何かあるかもしれないって
でも 何も迷わなかったょ
だって もうあなたは私の家族だったから
でも 正直ね
あなたの異変に気づいたとき
あぁ やっぱりって気持ちと なんでって気持ちになったんだ
お医者さんに訊いたのは 3ヶ月に入ってから
どうにも訊く勇気がなくて 時間が過ぎちゃった
先生はね 今のところ 成長に影響はないだろうと言ってくれた
でも この先 また異変があったら
それは 骨が成長し過ぎてしまう病気かもしれないとも言われた
そして 今の医学では治療の術がないとも
今のところ あなたは元気にスクスクと育っている
ママはさぁ 奇形だけで 成長に影響がなければ
言い方は悪いけど
このぐらいですんで良かったって思ってる
パパも そう思ってる
でも あなたが大きくなって 物心ついたとき
そして 恋をしたとき
大きな壁が あなたの前に立ちはだかると思うと
胸が痛くてたまらない
でもね このさん
世の中にはね 色んな病気と闘っている人達がたくさんいる
五体満足な人達にも その人にしか見えない心の痛みがある
完璧な人なんて 世の中にはいないんだ
いつかあなたが そのことに気づいて
あなたの壁を やぶったとき
見えていなかった幸せが 見えるようになって
あなたは たくさんの人に愛される人になる
パパとママは
あなたが苦しいとき 寄り添わせてもらえるのなら
ずっと あなたに寄り添って
あなたを ギュッと抱きしめるょ
寄り添わせてもらえなくても
あなたにとって 私たちは永遠に
あなたの逃げ場だからね
それだけは 忘れないでほしい
今日 このさんが
大きな声で笑ったょ
寝返りをして 楽しそうに
ママ見て! ママ見てって!
ねぇ このさん
まわりを見てごらん
奇跡が いっぱい輝いてるょ
